令和8年8月12日、静岡地方最低賃金審議会は、静岡県の最低賃金を
現在の1,097円から57円引き上げ、1,154円とする答申を行いました。
答申どおり決定された場合、令和8年10月15日から新しい最低賃金が適用される予定です。
今回の57円という引上げ幅は、2002年度以降では、昨年度の63円に次いで2番目に大きな引上げとなります。
また、中央最低賃金審議会が静岡県について示した引上げ額の目安は56円でしたが、
今回の答申はこれを1円上回るものとなりました。
新聞報道によると、静岡地方最低賃金審議会の畑会長は、
人口流出が続く中、他県との賃金格差を是正する必要性について言及しています。
静岡県最低賃金は、原則として静岡県内の事業場に勤務するすべての労働者に適用されます。
正社員だけでなく、パートタイマーやアルバイトなど、雇用形態や呼び方にかかわらず対象となります。
また、テレワークの場合は、原則として所属する事業場の所在地の最低賃金が適用されます。
(例:静岡県内の事業場に所属する労働者が、沖縄県の自宅でテレワークをする場合は、静岡県最低賃金が適用されます。)

月給制でも最低賃金の確認が必要です
最低賃金というと「時給で働く人の話」と思われがちですが、月給制や日給制で働く人にも適用されます。
月給制の場合には、最低賃金の対象となる賃金を1時間当たりの金額に換算して、最低賃金以上になっているかを確認します。
なお、通勤手当、家族手当、精皆勤手当、時間外・休日・深夜労働の割増賃金、賞与などは、
最低賃金の対象となる賃金には含まれません。
これらを除いた賃金額で、最低賃金以上になっているか確認しましょう。

労働者・事業主双方に大きな影響
物価高騰が続く中、最低賃金の引上げは、最低賃金に近い水準で働く労働者にとって、生活を支える大きな意味を持ちます。
一方、原材料価格やエネルギー価格の上昇、円安などの影響を受ける中小企業・小規模事業者にとっては、
人件費の増加につながる厳しい改定でもあります。
最低賃金への対応は、単に時給を引き上げれば終わりというものではありません。
月給制の従業員を含めた賃金額の確認や、賃金体系全体の見直しが必要になる場合もあります。
国では、最低賃金の引上げに対応する中小企業・小規模事業者に対し、
助成金をはじめとした各種支援策の活用を促進していくとしています。
最低賃金への対応や賃金制度の見直し、助成金の活用などについてお困りの際は、
お近くの社会保険労務士にご相談ください。
参考
【静岡労働局ホームページ(最低賃金・各種支援施策掲載ページ)】
https://jsite.mhlw.go.jp/shizuoka-roudoukyoku/roudoukyoku/roudou/chingin.html
【厚生労働省ホームページ(賃金引上げ支援助成金パッケージ掲載ページ)】
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/package_00007.html