50人未満の事業場もストレスチェックが義務化されます
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50人未満の事業場もストレスチェックが義務化されます

投稿日: 2026-08-10

50人未満の事業場もストレスチェックが義務化されます

 

令和7年に改正された労働安全衛生法により、これまで努力義務とされていた労働者数50人未満の事業場についても、
ストレスチェックの実施が義務化されました。施行日は令和10年4月1日です。
これにより、事業場規模を問わず、すべての事業場でストレスチェックの実施が求められることになります。
(出典:厚生労働省ホームページ「労働者数50人未満の小規模事業者の方」)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70761.html

ストレスチェック制度は、労働者が質問票に回答し、自身のストレス状態を把握することで、
メンタルヘルス不調を未然に防ぐことを目的とした制度です。
検査結果は本人に通知され、高ストレスと判定された労働者が申し出た場合には、
医師による面接指導を受けることができます。

現在、50人以上の事業場では既に実施が義務付けられていますが、今回の法改正により対象が拡大されます。
その背景には、小規模事業場におけるメンタルヘルス対策の実施率が十分とはいえないことや、
働く人の心の健康を守る取組を一層推進する必要性があることが挙げられます。

「従業員が少ない会社には関係ない」と思われるかもしれません。
しかし、小規模事業場ほど一人ひとりの役割が大きく、
メンタルヘルス不調による休職や退職が事業運営に与える影響も大きくなります。
人材不足が続く中、従業員が安心して働ける職場環境を整えることは、人材の定着や生産性の向上にもつながります。

また、ストレスチェックは個人の状態を把握するだけでなく、職場全体の傾向を分析するためにも活用できます。
集団分析を行うことで、「業務負担に偏りはないか」「職場内で相談しやすい環境が整っているか」
「コミュニケーションに課題はないか」といった職場環境上の問題点を把握し、改善につなげることができます。

一方で、制度の運用には注意も必要です。
ストレスチェックの結果は労働者本人の重要な個人情報であり、事業者が本人の同意なく結果を確認することはできません。
また、検査の実施者となる医師や保健師等の確保、結果通知や面接指導の体制整備なども必要となります。

厚生労働省は、小規模事業場向けの実施マニュアルを公表するとともに、
地域産業保健センターや産業保健総合支援センターによる支援体制を整備しています。
施行まで約2年ありますが、制度開始直前になって慌てることのないよう、
実施方法や外部委託の活用、社内体制の整備について早めに検討しておくことをお勧めします。

ストレスチェック制度への対応に当たっては、実施体制の整備だけでなく、
面接指導の申出手続きや個人情報の取扱いに関するルールづくり、就業規則や関連規程の見直しなども重要となります。
また、制度を形だけのものにせず、職場環境の改善やメンタルヘルス不調の予防につなげていくことが求められます。

社会保険労務士は、制度導入の支援をはじめ、就業規則等の整備、
職場環境改善に向けた助言や研修の実施などを通じて、事業主の皆さまをサポートしています。
制度への対応に不安がある場合は、お近くの社会保険労務士へお気軽にご相談ください。